長い介護の時間が終わったとき、多くの方が「燃え尽きた感覚」と「何をすればいいかわからない喪失感」を経験します。これは「介護ロス」と呼ばれる状態で、特別なことではありません。 介護が終わった直後に起きやすいこと:①虚無感・空白感(毎日の「やること」がなくなった喪失)②罪悪感(もっとできたのではという後悔)③体の不調の表面化(介護中は気力で乗り越えていた疲れが出る)④周囲との関係の再構築(介護中に疎遠になっていた友人・趣味・仕事)。これらすべて、正常な反応です。 回復のプロセスは人それぞれです。「3か月経ったら立ち直れた」という方もいれば、1年かかる方もいます。焦らず、自分のペースで。泣きたいときは泣いていい、何もしたくないときはしなくていい時期があっていいのです。 少しずつ日常を取り戻す方法として①介護中に諦めていた趣味・友人関係を少しずつ再開する②かかりつけ医に「介護が終わった」と伝えて自分自身の健康チェックを受ける③グリーフカウンセリング(悲嘆専門の相談)を利用する④介護者の集いや遺族の会に参加して気持ちを共有する、があります。 介護を経験したあなたは、人の痛みがわかる人間になっています。その経験は、これからの人生で必ず誰かの力になります。今はゆっくりと、自分自身の人生を取り戻す時間です。