認知症が進行すると、親自身が財産を適切に管理できなくなります。このとき家族がどう対応するかは、後のトラブルを防ぐために非常に重要です。知らないと後で後悔する制度と注意点を整理します。 最も注意したいのは「銀行口座の凍結」です。金融機関が本人の判断能力低下を認識すると、口座が凍結され、家族でも引き出しができなくなります。凍結前に一定額を手元に置くか、日常費用の管理口座を整理しておくことが有効です。 判断能力があるうちに検討すべき2つの制度:①任意後見制度(判断能力があるうちに「将来、後見人になってほしい人」を公正証書で決めておく)②家族信託(家族間の契約で財産管理を委ねる)。どちらも司法書士・弁護士に相談しながら進めます。費用は数十万円かかりますが、後の紛争リスクを考えると費用対効果は高いです。 判断能力がすでに低下している場合は「法定後見制度」しか使えません。家庭裁判所に申立てをして後見人(弁護士・司法書士など)が選任されます。申立て費用は1〜5万円程度(鑑定が必要な場合は追加)、後見人報酬は月1〜5万円程度が継続的にかかります。 「親のお金を子供が管理する」は紛争の火種になりがちです。できるだけ早い段階でケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、専門家につないでもらうことをおすすめします。